学生の変容について

Kさんとメールで色々お話しするうち、同業者の常識が意外に世間では知られていないらしいことに気づいた。それは、かつて我々がすごした大学と今我々の子供達が通う大学、つまり1970年代の大学と今日の大学とでは、同じ大学と呼ばれてはいても、そのなかみは全く別物になってしまっている、ということ。


70年代にはほぼ一般入試によってセレクトされ質が保証されていた大学生は、今日では全体の大学生の三分の二。それ以外は、AOを含めた推薦入試経由の学生達だ。この比率は平均であって、当然偏差値の低い大学ほど一般の学力入試を突破した学生の割合は下がる。文科省は、推薦入試とAO入試募集人数の全体に占める割合を「五割」におさえるよう大学に通達を示している。大学によっては、それほどAO推薦組が増えている、ということだ。
参考文献

名ばかり大学生 日本型教育制度の終焉 (光文社新書)

名ばかり大学生 日本型教育制度の終焉 (光文社新書)

帯には

「21世紀の大学生は、70年代の暴走族レベル?」

とある。
誇張だと必ずしも批判できない自分が哀しい。
但し、この本が示す処方箋については賛否が分かれるところだろう。そのお話は又いずれ、