国母選手への風あたり(3)―風紀違反!

面白いのは、今回の話題がしばしば「学校文化」と関わる語彙で語られている点だ。たとえば、
sanspo.comの見出しは、「「JOCは先生か!」腰パン・国母に同情も」2010.2.13 19:50
asahi.comの見出しは「国母選手の「腰パン」はNG? 学校の先生、批判と同情」2010.2.12 11:41
前者は渋谷センター街での聞取りで、JOCの対応を「校則にうるさい学校の先生みたい」と非難する同情論を紹介。
後者は逆に現場の学校教師の言葉で同情論を紹介している。

男子生徒の3分の2が「腰パン」。今どきの子には当たり前の格好で、注意しても何が悪いのか分からず、きょとんとされるという。だが、就職活動の前には「相手が何を求めているか考える力をつけて」と指導する。「頭ごなしに注意してはかえって信頼関係を失う」

これら同情論に対する批判の急先鋒もまた、「学校」にふれる。

「本来、制服を着崩すことがよくないのに、学校では恒常化しており先生がとがめることもない。この風潮に待ったを掛けるためにも、国母選手は本国に召還すべきだ。競技に出場させるのは温情を多分に感じる。注意された時点で素直に謝っていればいいのに、舌打ちをし『反省してまーす』と発言するなどの対応がまずい。体育はよくても、知育徳育が甚だしく達していない。幼少からプロライセンスを取り、調子こいた人生を送ってきたのだろう。突出した才能を開花させるには、周りが言い含めないといけない」やくみつる(漫画家)産経ニュース2010.2.13 09:53

また、国母が在籍する大学にも抗議が寄せられているという。
学校や大学がリスペクタビリティ注入の場であるという原則が、未だ多数の人々に共有されていることが伺える(当の学校現場はともあれ)。