ケバブ@キャンパス―大学のグローバリゼイション?

キャンパス内飲食環境における最近の変化、その2。
昨年秋、京大生協食堂カフェテリア・ルネ内に「ハラール」だけを提供するコーナーが設けられた。「ハラール」とはイスラム教の戒律にのっとった食事のこと。イスラム教では豚は禁止。その他の食品でも加工調理方法について一定の決まりがある。ルネのメニューはその戒律にのっとったもので、鶏肉の「ケバブ」、空豆のコロッケ「ファラーフェル」など。値段も学食価格で良心的。学食内にハラール食コーナーが常設される例は他にないという。
そういえば中国でもドイツでも、街中には必ずイスラム料理店があった。
ミュンヘンでよく食べたのがトルコ料理の「デュナー・ケバブ」。棒に巻きつけ回転させながらあぶった肉の柱から、ガテン系の料理人が青龍刀のごとき長大なナイフで薄く削ぎとったスライスをピタパンにもりつけてくれる。豪快にして繊細。最近では祭の屋台店で見かけるようになった。
かつてミュンヘンでデュナーを愛した日本人教員なども、今、ケバブ目当てにルネのハラールに通っている。
味の体験は、その食を育んだ文化の一端を知ることでもある。