憲法記念日

従来9条ばかりが論点になってきた5月3日だが、今年は朝日新聞社説もNHK総合の午前中の特番も取り上げているのは第25条、生存権
「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」。
9条から25条への変化の理由は、当然、この権利の剥奪の危機が今目の前にあるからだ。やはりNHKで先月末開始したシリーズ「そりゃあんまりだ!」の初回は「お金がないと学べない?」だった。「健康で文化的」生活の権利が脅かされている。

「文化」は右岸的最重要項目。憲法および昨今の「文化的」生活をめぐる各論調、番組のつくりについては、それぞれ処々に違和を感じたが、それは又おいおい整理するとして、今日はとりあえず憲法第25条関係のMEMOのみ。

25条はGHQ草案には無く、森戸辰男がヴァイマール憲法を参考に加えることを要求した。森戸は「制定後少なくとも十年後に憲法を再改正すべき」と考えていたという。ドイツが最も民主的なヴァイマール憲法を持ちながらヒトラー独裁を招いた教訓から、森戸は「漸進的福祉国家」化をイメージしていた。戦後は教育改革に取り組み昭和59年没。未チェック出典『「日本国憲法誕生」−知られざる舞台裏―(NHK出版2008)』。